ホテル山王閣 工藤じゅん子

連絡先

阿蘇市内牧482-2
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掲載された内容は取材時のものです。

二百十日と蚊取線香と社交ダンス。

ホテル山王閣
工藤じゅん子

内牧温泉が湧出して間もない明治三十二年八月、夏目漱石が勤務していた第五高等学校の同僚と二人で訪れた。
文豪と友人は阿蘇の中岳に登る。
七年後にその体験が短編『二百十日』に結実したのだが、内牧温泉で宿泊した山王閣(当時の宿名は養神館)にはゆかりの部屋が残されている。
テーブルにくっきりついた蚊取線香の焼け焦げを眺めているとやんちゃな坊っちゃんの姿が思い浮かぶからふしぎだ。
「熱心な漱石研究の方々がお見えになります。もちろん、私らよりも皆さんのほうがずっとお詳しいので、ご説明などとてもとても」
女将の工藤じゅん子さんは楚々として微笑む。
ピンとした背筋がとても印象的だと思ったら、なるほど、
「趣味は社交ダンスです。ええ、はい、パートナーはもちろん主人です」