掲載された内容は取材時のものです。
過ごした時間のぬくもりを、お持ち帰りいただければうれしい。
湯巡追荘
瀬戸口良子
二〇一二年七月十二日、記録的な豪雨が阿蘇を襲い、広域にわたって甚大な被害をもたらしました。
内牧温泉の湯巡追荘も濁流に浸かり、客室も露天風呂も食事処もことごとく土砂に埋もれました。
「でも、ああ、これはもう無理かなあ、とは思いませんでした」
瀬戸口良子さんは振り返る。
そのとおり九ヶ月後にリニューアルオープン。
内牧温泉旅館のなかで最後の再開、感慨もひとしお。
「お客さまの励ましがあったからこそです」
その名(湯巡追――ゆめおい)のとおり、ここで過ごした時間を夢のようにほのぼのした思い出にしていただきたい。
スタッフひとりひとりがそう考えています。