掲載された内容は取材時のものです。
阿蘇に住みたい、それがすべての出発点でした。
あそ工房
橋口 靖・さつき
鹿児島出身(夫)と長崎出身(妻)の二人はアウトドア派。
あちこち駆けめぐるうち、阿蘇にすっかり心を奪われました。
「ここに住もう、ここで暮らそう」
あとさきは考えず、そのことだけが夫婦の結論となる。
阿蘇に土地を得て、夫は会社に勤務しながら通ってログハウスを完成させる。
そして、小学生の子どもたちもそろって移転。
とうとう阿蘇人家族に。さて、何を生業とするか。
夫婦は考え、やはり「木」だと思い至る。
夫は熊本の職業訓練校で家具づくりを学び、さらに師匠について修業し、手づくり家具工房を立ち上げた。
「二十年経った今では笑い話ですけれど、たいへんな日々でした」
妻は語るが、むろん悲壮感などない。何もかもを愉しんでいる。
夫婦の明るさと度胸と心意気が、今ひとつひとつの製品に染みています。