白い段ボール箱は花嫁衣裳のようで。
キャベツ農家
岩下義文
美しく広大な畑とギンギラギンのトラックは、全身全霊をかけてキャベツづくりに邁進してきた岩下義文さんの仕事のあかし、生き方のしるしです。
両親が山を切り拓いてはじめたこの家業を、さらに大きく発展させた。
野菜ぎらいの子どもたちが、あれれ、「キャベツのおっちゃん」のキャベツはあまい。そう評価する。
付け合わせでなく主役を張れるのが岩下さんの産むキャベツです。
言い換えれば、すこやかなキャベツだ。
根がしっかりしていれば、自分のちからで虫を撥ねつける。
すこやかな野菜は、それを食べる人の身体をすこやかにするのは当然。
出荷用段ボール箱は、まっしろにこだわっている。
そのまっしろさは、ちょうど花嫁衣裳のようでもあります。