掲載された内容は取材時のものです。
あたりまえのことを、あたりまえにせなんといかん。
Bakery Genki
木部友隆
自分の店を開くにあたってまず求めたのは、「この眺めです」。
木部友隆さんが指差す窓外には、阿蘇の緑の景色がゆったり広がっている。
その雄大さは焼きたてパンの香ばしい匂いと、なるほどよく似合う。
大阪の製菓製パン学校で学び、さらに実践を積み、阿蘇へ帰ってきた。
「そもそも食べることが好きでしたから……」
味への探求、こだわりはもちろん強い。ただし、
「こういう素材で、こういう製法でなければだめ」というような、へんな頑なさは持ち合わせていません。素材それぞれの特性を生かす。
ぴしゃりと生地をこねあげて、発酵にしっかり時間をかける。
特別なことや秘密のワザではないけれど、
「あたりまえのことを、あたりまえにせなんといかん」
そうして焼き上がるのが、Genkiのパンということになる。