赤水財産管理組合 日田政次

掲載された内容は取材時のものです。

人生の道に迷ったならば、伝説の石に尋ねよ。

赤水財産管理組合
日田政次

とどろく雷鳴、つづいて地を切り裂くかという稲妻の矢。
一条の竜巻が上がり、天涯へまっしぐらに昇っていく。
と、あとには息をのむ深い静寂。ふと見ると堅固な巨石が割れており、その裂け目から大きな白蛇が姿をあらわした。
これが、千五百年前から赤水村に伝わるという蛇石伝説です。
「参道を歩くと、身も心も吸いこまれるような……」
粛然たる気分に包まれる、と日田政次さんは言います。
歴史は嘘つかん。
財産管理組合長として、聖地・蛇石神社の世話を欠かさない。
白蛇は弁財天の化身といわれるが、商売繁盛の願いばかりでなく、人生の道に迷ったひとが多く訪ねてきます。
「帰りはとても晴れやかな顔でね」
世話をするといっても神社を飾りたてる演出などはしない。
長く自然のなかに溶けこんできた、その風情を大事に守っていくだけです。