掲載された内容は取材時のものです。
夫のいいアドバイスがあって、今があります。
阿蘇乃湯
田上まゆみ
自分はちっとも几帳面な性格ではないのですよ、田上まゆみさんはそう言うけれども、独身時代の銀行員という職業で身についたものが大きかったにちがいない。
隅から隅まで1円の狂いもなく終えてこそ仕事という習性が旅館業を始めても離れなかった。身体にダメージがくる。
「それじゃあ身が持たんよ、商いにはアソビが大事だ」
という夫のアドバイスで切り替えられた。
そこからは独自の女将像へとまっしぐら。
「旅の情報」をきめ細かく提供できる宿でありたい。
つねづねそう考えている。
全国をバイクツーリングで旅してきた一人の青年が女将の右腕として業務に参画しているのも、そうした視点からです。
田上さんは、四児の母。下の三人はなんと三つ子!
阿蘇乃湯は「子宝の湯」と銘打っている。看板にいつわりなし、か。