草原再生オペレーター組合 北里孝博・五嶋幸也

掲載された内容は取材時のものです。

朝日のなか、月夜のなか、技術と度胸の男たち。

草原再生オペレーター組合
北里孝博・五嶋幸也

身を切るような寒さとはこのことか。
厳冬の風が吹きさらす外輪山、男たちは大型トラクターを操る。
枯れ草を刈り、ロールにして堆肥とするためだ。
「冬場はほとんど毎日来るよ、天気がよければね」
草原再生オペレーターの北里孝博さん(写真右)・五嶋幸也さん(写真左)は言う。
仕事が終わるまで続けるから、夜はまっくらななかでの作業となる。
斜面はどこもけわしく、トラクターの巨躯はいつ転げ落ちてもふしぎではない。
技術と度胸だけが頼りだ。
夏場は青い草を刈り、そちらは牛たちの飼料に。
草原が草原でありつづけるためには、人びとの不断の手入れが欠かせない。
世界に冠たる阿蘇草原の担い手たちの冬の日々は、
「草を刈るって、なんともいえず心地よいものなんです」