掲載された内容は取材時のものです。
「当たり前」の質を究める。
パン工房 豆の木
泊 伸一郎
熊本県外にも根強いファンをもつパンの名品だが、泊伸一郎さんは奇をてらう作り方はなにひとつしない。
創業以来ずっと守っているのは、「手を抜かないこと」と「パンらしいパンを作ること」。
最も当たり前の事柄だが、その「当たり前」の質を究めている。
二十代前半からパンの世界に入った。
「海外に行こうと思っていました。そのときにパンの技術が役立つかと」
ずっと拠点は福岡だった。両親を相次いで病で亡くしてから健康のことを強く意識し始め、阿蘇に住もうと決めた。
店名の「豆の木」は長男が幼児のとき、大の豆好きだったから。
「ジャックと豆の木みたいに天まで伸びろ、という願いもありました」
ジャックくんは、もちろんスクスク育っている。