掲載された内容は取材時のものです。
ひとくち食べて目を丸くする感動を。
パティスリー・ド・アソ MIYUKI
木下一生
昭和六十三年に阿蘇市内牧で大火があった。
木下一生さんの父が経営していた菓子店も全焼した。
東京でパティシエの修業中だったが、
「一から始めるので、阿蘇へ帰ってきてくれ」
父からの要望に従い、同じくパティシエの兄と協同で始めたのは当時まだ珍しかった本格的洋菓子店。
無我夢中、試行錯誤の連続で軌道に乗せてきました。
「いい意味で頑固な職人、こうと決めたらもう一本道」
とは、兄恭助さんから見た弟評です。
阿蘇のすぐれた産物を生かして、実験作に挑む。
職人としてつねに自分に課しているのは、
「ひとくち食べた人が目を丸くする感動」