自分の意思で目の前のものごとを決断していく。
鎌倉商店
鎌倉吉孝・直美
「5」という数字を裏返すと「己」に見える。
自己の己、ひとりひとりの人間が色(赤と白)を違えながらも寄り添う。
それが鎌倉商店のビジネスサイン、55にこめられた思いである。
フィフティ・フィフティは正しい意味の平等であり、良好なバランスを意味していることは言うまでもない。
三代目店主である鎌倉吉孝さんは、二十五歳の若さで家業を継いだ。
「右も左も分からず、あれこれ新業務の挑戦をしてきました」
そうした経験のなかで、次第にこんなことに気づき始める。
「ひとが生きていくうえで肝要なのは、『選ぶ』という意識だ」
自分の意思で主体的に目の前のものごとを決断していく、ということだろう。
道路をはさんで、食料品店とガソリンスタンドを営む。
畜産業の家で育った妻の直美さんは、すべての意味でベストパートナーだ。
そう、寄り添う5と5、なのである。