内牧のおしゃれカフェの看板娘は、ふたりの男児の母でもある。
春には出産の十日前まで働いて、ひと月あまりで復帰した。
「ここでの仕事が好きで。一日でも早く戻りたかったんです」
生まれは芦北。釣りが大好きで、学校から帰ると竿を持って海へ直行する少女時代。
漁師の父が営む民宿のお手伝いが、接客のことはじめ。
「天草出身の夫と結婚し、山に憧れて阿蘇に来ました。
子育ても自然の中でしたかった」
いろいろな縁がつながって、Shop&café zenで働くことに。
「ひとにスポットを当てるという『然』の考えを知り、阿蘇がますます好きになりました」
地元ばかりでなく小国からみえる方など、常連さんも増えている。
子育て真っ最中だが、仕事との両立の大変さより楽しさが勝っていると言う。
「次は女の子も欲しいし、ここを『然』のインフォメーションセンターにもしたい」
阿蘇の未来の観光大使は、しなやかで前向きで、たくましい。